ChatGPTモデル比較:4oとo3の違いとは

Summary

OpenAIは2025年4月16日に、ChatGPTの新たなAIモデル「o3」と「o4-mini」を発表しました。
これらのモデルは、推論能力やマルチモーダル処理に特化しており、用途や目的に応じた選択が可能です。
また、同年5月には、マルチモーダル対応の「GPT-4o」がリリース。

今回は、ChatGPTの各モデルについて解説していきます。



1. ChatGPTとは?

ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模言語モデル(LLM)を活用した対話型AIです。

自然な言語生成能力を持ち、テキストの生成、要約、翻訳、質問応答など多岐にわたるタスクに対応。

最新のモデルでは、音声や画像などのマルチモーダル入力にも対応し、より高度な対話が可能となっています。


2. ChatGPT最新ラインアップ早見表

*料金は1MトークンあたりのAPI利用料(2025年4月時点)


3. GPT-4o │ マルチモーダル × 超高速のフラッグシップ

GPT-4oは、テキスト、音声、画像を統合的に処理するマルチモーダルモデルです。

音声応答は平均320msと人間並みの速さで、リアルタイム対話に適しています。
また、GPT-4 Turboと同等の性能を持ちながら、料金は半額で提供されており、無料プランでも利用可能。

万能なモデルですので、基本的には4oを選択するのが無難かと思います。


4. o3 │ 深い推論力と超ロングコンテキストを誇る熟考モデル

o3は、OpenAIの中で最も高度な推論能力を持つモデルです。

200Kトークンのコンテキスト長を持ち、複雑な数学的問題や科学的分析、長文のコード生成などに適しています。
また、画像を思考プロセスに組み込む「画像思考」能力もあります。


5. o4-mini │ コスパ最強・高速リザナーの実力

o4-miniは、高速で低コストなモデルでありながら、200Kトークンのコンテキスト長を持ち、数学やコーディングタスクで優れた性能を発揮します。

大量のテキスト処理やチャットボットのバックエンドなど、コスト効率を重視する用途に最適です。


6. o4-mini-high │ miniを深化させたハイグレード版の特徴

o4-mini-highは、o4-miniにおいて推論深度を高めたプリセットモデルです。

料金はo4-miniと同じですが、応答速度がやや遅くなり、ChatGPTでのメッセージ制限も日50回に設定されており、精度を重視するタスクに適しています。


7. 主要スペック徹底比較(料金・速度・コンテキスト長・推論深度)

*料金は1MトークンあたりのAPI利用料(2025年4月時点)


8. ユースケース別おすすめモデル

8.1. 音声・画像を活かすリアルタイムUX

  • 推奨モデル: GPT-4o

  • 理由: 音声や画像を含むマルチモーダル入力に対応し、リアルタイムでの対話が可能。
    無料プランでも利用できるため、手軽に導入可能。

8.2. 大量テキスト処理&コスト最適化

  • 推奨モデル: o4-mini

  • 理由: 高速で低コストな処理が可能。
    大量のテキストデータの要約や分類、チャットボットのバックエンドなどに最適。

8.3. 研究・専門分野での高度推論

  • 推奨モデル: o3

  • 理由: 高度な推論能力と長いコンテキスト長を持ち、複雑な数学的問題や科学的分析、長文のコード生成などに適している。


9. よくある質問(FAQ)

Q1. GPT-4oとoシリーズの違いは?

A1. GPT-4oはマルチモーダル対応で高速な応答が特徴。
一方、oシリーズは推論能力に特化しており、特にo3は高度な推論や長文処理に優れています。

Q2. o4-miniとo4-mini-highの違いは?

A2. o4-mini-highは、o4-miniにおいて推論深度を高めたモデルです。
料金は同じですが、応答速度がやや遅くなり、ChatGPTでのメッセージ制限も厳しくなっています。

Q3. 無料プランで利用できるモデルは?

A3. GPT-4oは無料プランでも利用可能です。
ただし、利用回数や機能に制限があるため、頻繁に利用する場合は有料プランの検討をおすすめします。


10. まとめ ── 目的とコストで選ぶ最適解

  • GPT-4o: 音声や画像を含むリアルタイム対話に最適。無料プランでも利用可能。

  • o3: 高度な推論や長文処理が必要な研究・専門分野に最適。

  • o4-mini: 高速で低コストな処理が必要な大量テキスト処理に最適。

  • o4-mini-high: 精度を重視するタスクに適しており、o4-miniと同じ料金で利用可能。


目的や予算、必要な機能によって、選ぶべきモデルは明確に異なります。

  • 日常使い・マルチモーダル体験を求めるなら → GPT-4o
    → 高速で柔軟、無料から試せる万能型。音声や画像を含むUX設計に最適。

  • 精度最重視・深い推論や専門的タスクを処理したいなら → o3
    → 数式証明や研究用途、長大なコード・文書の操作で最強。コストには注意。

  • 大量処理・高速性・コスト最適化を狙うなら → o4-mini
    → FAQ生成や会話ログ要約など、AIの“作業員”として最高のコスパ。

  • miniで精度が不足、でもo3は高価すぎる時o4-mini-high
    → miniと同価格で深い思考が可能。速度は少し落ちるが、精度は段違い。

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